障子紙は、5年に1度のペースで貼り替えるのが適切だとされています。障子張替えは、業者に依頼するのが一般的で仕上がりも美しいものですが、自分で貼り替えることも可能です。近年の住宅は、和室も少ないため、障子1枚や2枚なら初心者でも1日で仕上げられるでしょう。ここでは、障子張り替えのりの種類や、のりを使った本格的な張替え方法についてご紹介します。
障子張替えのりの種類
障子張替えのりは、障子紙を枠に貼り付けるための接着剤です。のり・ワンタッチ障子のり・両面テープの3種類があり、それぞれ使える障子紙の種類も異なります。
のり
伝統的な障子張替えには、のりが使用されます。のりは、穀物(主に米や麦)を原料として作られた粘性のある液体で、水で溶かし障子紙や網目に塗って使用します。のりは、自然素材で作られているため、万が一子どもやペットが口に入れてしまっても安全です。
ワンタッチ障子のり
ワンタッチ障子のりは、基本的に伝統的なのりと同じ原料で作られているものも多いのですが、液体状になったのりがプラスチック容器に入っています。そのため、わざわざ水で溶かす手間が省けるうえ、ハケを使わず直接障子紙や網目に塗れるので便利です。初心者には、のりよりもワンタッチのりの方が使いやすいでしょう。
両面テープ
近年では、両面テープも障子張替えに使用されることが増えています。両面テープは、テープの両側に粘着剤がついているため、障子紙を直接貼り付けられるのが特徴です。刷毛やトレイなどの道具を用意する必要もなく、最もお手軽な方法です。のりやワンタッチのりに比べて簡単に貼り付けられるのが利点である一方、取り外しが難しい場合もあります。
のりを使った障子張り替え方法
最もオーソドックスなのりを使った障子張り替えは、以下の手順で行います。
道具を用意する
まずは、障子張り替えに必要な道具を用意します。
・のり
・のりを入れるトレイ
・カット定規
・カッター
・スポンジ
・刷毛
・マスキングテープ
・雑巾
障子を剥がす
古い障子紙を取り外します。スポンジに水を含ませ、障子紙を濡らし、5分ほどおいてから、枠から丁寧に取り外します。剥がした後は雑巾で拭き、網目をしっかり乾かしましょう。
障子紙をカットする
新しい障子紙を枠のサイズに合わせてカットします。障子紙は少し大きめにカットすると、後で調整しやすくなります。障子を平らな場所に置き、マスキングテープで仮止めしてカットすると、綺麗にカットできるでしょう。
のりをつける
パッケージに推奨される混合比率で水と混ぜ、トレイの中でのりを作ります。のりが完成したら、刷毛を使って、障子枠に塗るのです。網目から先に塗り、最後に枠に塗ります。均一に塗るように心掛けましょう。
障子紙を貼る
のりが乾く前に、枠に新しい障子紙を貼り付けます。障子紙が均等に張られるように、スポンジなどで軽く押さえながら貼り付けてください。貼り終えたら、密着させるために軽く押さえます。
余分な障子紙をカットする
障子紙が貼り付けられた後、余分な部分をカットして取り除きます。障子紙が枠からはみ出さないように注意しましょう。そして、障子紙を乾かしのりが乾くまで待ちます。のりは乾燥に数時間かかることがあるので、しっかり乾くまで待ちましょう。乾いたら、障子紙をクロスなどで軽く拭き、枠の周りをきれいに整え完了です。
障子張り替えを上手に行うコツ
障子張り替えは、初心者にとって少し難しいことがあります。上手に張り替えるコツは、次の2つのポイントがあげられます。
湿気の多い時期に張り替える
障子張り替えはカラット晴れた日に行う方が、上手くいきそうな気がしませんか。実は湿気の多い時期の方が、上手に張り替えられます。紙には湿気で膨張し、乾燥すると張りが出るという特性があるからです。梅雨の時期や、雨の日に行うのがおすすめです。
プラスチック製の障子紙
障子紙は和紙だけではなく色々なタイプがあり、プラスチック製のものもあります。和紙の風合いも残っているため見た目を損なわず、しわにならず貼ったり剥がしたりしやすいため、初心者でも綺麗に貼れます。
中央から外側に向って貼る
しわにならずに障子紙を貼るには、中央から外側に向って貼るのがコツです。また、霧吹きなどで障子紙を適度に湿らせておくと、紙が柔らかくなり扱いやすく綺麗に貼れるでしょう。
まとめ
のりを使った障子張り替えは、家族のイベントとして楽しみながら行うのがおすすめです。特別難しい工程はないので、みんなで協力しながら完了できるでしょう。ただし、しわになったり破れたりすることも多いため、上手くできない時は無理せずプロの業者に依頼するのが賢明です。
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